高校時代はバイト代のほとんどをメイクに使っちゃうような生活でした。百貨店でドキドキしながらいろんなブランドをまわって、美容部員さんにしてもらうメイクの力に憧れて。それが美容の道を志すことになった原点だと思います。
最初はそんな美容部員さんになりたくて入学しましたが、今振り返れば、学校生活のなかでメイクだけじゃなくとにかくいろんなことに挑戦できる環境があって良かったと思っています。そのうちに「大切な趣味として続けるならメイク、仕事にするなら美容師」という目標を見つけて、ヘアアレンジの授業でうまくできなかったことを毎朝毎朝練習して、それが楽しいと思えるような充実した日々を過ごしました。ひとことで言えば「アットホーム」だった学校生活。学生時代には感じることができなかったけれど、卒業してからも先生方とは交流があり、社会に出てみると先生が当時から本当に愛をもって接してくれていたことにだんだんと気づくんですよね。その感じが家族や親戚のようで。
今、実際に美容師になってみて思うのは、いつも誰かの背中を押せるような人でありたいということ。美容師としてお客さんの笑顔を見れることは、自分にとってのパワーになることでもあるんです。美容師というのは相手を輝かせる立場でもあり、それによって逆に自分が背中を押してもらえるような一面もあるんですよね。