美容師は数ある業界・業種の中でも、男女問わず人気の職業です。ヘアスタイリングのプロとしてお客様の美をプロデュースする美容師は、カットの技術はもちろん様々なスキルを身に付ける必要があります。一人前の美容師として自信を持ってお客様にサービスを提供するために、いったいどのようなスキルを学び、磨いていく必要があるのでしょうか。

美容師に必要なスキル

美容師には、多くのスキルが求められます。ここでは、美容師として身に付けたいスキルを1つ1つご紹介します。

・技術力
一人前の美容師になるために欠かせないスキルは、やはり技術力だといえるでしょう。素敵なヘアスタイルを提案できたとしても、それを形にできなければ意味はありません。どれだけお客様と話が弾んでも、仕上がりが今一つでは次回に指名してもらうことは難しくなります。そのため、技術力は常に磨き続ける必要があります。
美容師として身に付けるべきスキルは多岐にわたり、具体的にはカット、カラー、パーマ、ヘアセットなどがあります。まずは美容学校で基礎的な知識とスキルを身に付け、就職した後は先輩に学びながら、さらにスキルを向上させていきましょう。
美容師を目指す人の最初の目標は美容師免許の取得ですが、美容師免許を取得した時点で十分な技術力があるという人はほとんどいません。まずはアシスタントとして美容室に就職し、地道にスキルを磨いていく必要があります。業務時間外での努力も欠かせないといえるでしょう。
当然のことですが、人によって髪質は異なり、要望も様々です。どのようなお客様を相手にしても満足してもらえる施術をできることが一人前の美容師になるための条件だといえます。扱いにくい髪質や難しい要望でも対応できるように、技術力をしっかり磨いていきましょう。

・カウンセリング力
美容室で、イメージしたのとは違うヘアスタイルにされてがっかりしてしまった…という経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。この原因としては、主に2つ考えられます。1つは、美容師にイメージ通りのヘアスタイルを作るだけの技術力がなかったということ。もう1つは、美容師がお客様のイメージを正しく理解していなかったということです。イメージが正しく伝わっていなければ、当然ながらイメージ通りのヘアスタイルには仕上がりません。
このような失敗を避けるために美容師に求められるのが、カウンセリング力です。施術を始める前にしっかりとお客様の話を傾聴し、イメージを正しく汲み取る必要があります。プロとして美容師側から提案することも大切ですが、一番大切なのはお客様に満足してもらうこと。まずは、お客様が持っているイメージを大事にする必要があるといえるでしょう。要望が具体的ではない場合は、細かく質問しなければいけないこともあります。
もちろん、多くのお客様は専門的な知識は持っていません。そのため、要望そのものが難しいという場合もあるといえるでしょう。その場合は、丁寧にお客様に説明して納得してもらい、そのうえで代替案を提示する必要があるといえるでしょう。

・接客力
美容室では、やはりリラックスして過ごしたいですよね。特にカラーやパーマなどの施術を受ける時には時間がかかるため、快適だと感じる美容室に足を運びたくなるはずです。たとえ待ち時間が長くても、居心地の良い美容室であればそれほどストレスにはならないといえるでしょう。
そして、お客様にのんびりとリラックスして過ごしてもらうために大切なのが接客力です。美容室そのもののデザインや雰囲気なども大切ですが、美容師の対応はそれ以上に重要だといえるでしょう。接客力の高い美容師に対応されれば、初めて訪れる美容室でもお客様はリラックスすることができます。
そして、話が弾めばお客様は「また来たい」と思ってくれるはずです。もしかしたら、次回予約の際には指名をしてくれるかもしれません。人気美容師は高い技術力を持っているのはもちろんですが、接客力も優れているといえるでしょう。
ただし、ここで気を付けなければいけないのは距離感の取り方が大切だということです。話をするのが好きなお客様もいますが、静かに雑誌を読みたいというお客様もいます。また、たとえ話好きなお客様でも、プライベートなことを聞きすぎると不快な気分にさせてしまう可能性もあります。あくまでも相手はお客様であることを忘れず、十分に配慮をしたうえで会話を楽しみましょう。

・デザイン力
美容室に足を運ぶお客様の中には、ヘアスタイルのイメージが固まっていないという人が多くいます。「プロである美容師と話し合って決めよう」と考えている人は少なくないといえるでしょう。そのような場合は、美容師はプロとしてお客様が気に入るようなヘアスタイルを提案しなければいけません。
この時に大切なのは、美容師本人が好きなヘアスタイルを提案するだけでは意味がないということです。お客様の好みを聞いたうえで、似合いそうなヘアスタイルを提案することが重要だといえます。初めてのお客様で好みが分からないという場合は、雑誌を利用しつつ話し合ってみるのもいいかもしれません。
そして、素敵なヘアスタイルを提案するためには流行やトレンドを常に追っているということも重要です。流行やトレンドが分かっていないと、やや時代遅れだと感じるようなヘアスタイルを提案してしまうかもしれません。美容師として働いているうちは、何年経っても流行やトレンドに敏感であるようにしましょう。

・観察力
お客様に適切なヘアスタイルを提案するために重要となるのが、観察力です。しっかりお客様を観察することによって、その人が気に入りそうなヘアスタイル、また似合うヘアスタイルが見えてくるはずです。
例えば、顔型が違えば似合うヘアスタイルは当然異なりますよね。ヘアスタイルを工夫することによって、より理想的な顔型に近づけることができるはずです。また、服装をよく観察すれば好みのヘアスタイルが想像できるといえるでしょう。パステルカラーのふわふわとした服を着ているお客様であれば、女性らしく可愛らしいヘアスタイルを好むのではないでしょうか。
また、会話の中でお客様のコンプレックスなどを知ることができる場合もあります。例えば幼くみられることがコンプレックスだと感じているお客様であれば、大人っぽいヘアスタイルにすると喜ばれるはずです。逆に年齢よりも上に見られてしまうというお客様であれば、若々しく見えるヘアスタイルを提案してあげたいですね。
観察力は、普段の生活の中で磨くことができるものです。日常生活の中でも意識して人を観察するようにしてみるといいかもしれませんね。

・忍耐力
ここまでご紹介したように、一人前の美容師になるためには多くのスキルが求められます。そして、これらのスキルはすべて一朝一夕で身に付くものではありません。時間をかけてスキルを磨き続けることで、少しずつ理想の美容師に近づくことができます。
しかし、すべての美容師がスキルアップのために努力を続けられるわけではありません。途中で挫折してしまう人も多いといえるでしょう。そのような中で一人前の美容師を目指すのであれば、やはりコツコツと努力を継続できる忍耐力が必要です。
一人前になるまでは、辛いことが多いかもしれません。しかし、辛い時期を乗り越えて美容師として必要な技術を身に付ければ、たくさんのお客様を幸せにすることができるはずです。

美容師には美的センスも重要

美しさのバランス感覚があるかどうかは、お客様により満足してもらえるヘアスタイリングを提供するためにとても大切なことです。美的センスは生まれ持ったものと考える人もいるかもしれませんが、日々の努力や意識によって磨くことができます。雑誌を読む、ウィンドウショッピングをする、美容系サイトをチェックする、美術館へ行く、美容系の映画を観るなど、美的感覚を磨くための手段は世の中にあふれています。ポイントは、トレンドやファッションに対する感度の高さ、ヘアスタイリングの引き出しをどれだけ増やせるかです。日常生活の中で常に美を意識して、美的センスを磨いていきましょう。

美容師免許以外に取得したい資格

美容師としてどのようにスキルアップを図っていくべきかということは、美容師としてのキャリアを考えるうえでとても重要です。ポイントは、美容全般におけるスキルを身に付けること。最近ではヘアスタイル以外の美容メニューを用意している美容室も多いため、メイクやネイル、まつ毛エクステなどのプラスアルファのスキルを身に付けることで、美容師としての価値を上げていくことができるといえるでしょう。
そこで、ここでは美容師におすすめの資格を2つご紹介します。

・メイクアップ技術検定試験
ヘアとメイクでセットの依頼を受けるシーンは数多くあります。メイクアップ技術を磨くことで美容師としての評価が上がり、フリーランスとして働く選択肢もでてきます。メイクの知識・技術を有している証明として、メイクアップ技術検定試験を受験しましょう。

・JNECネイリスト技能検定
ネイルサロンが併設されている美容室は年々増加しています。美容師兼ネイリストとして自身に価値が付くのはもちろん、今後のキャリアとして美容師ではなくネイリストとして働くという選択も可能です。ネイリストになるためには資格取得が必ず必要というわけではありませんが、資格の取得によって確かな技術を持っていることを証明することができます。

大阪で美容師を目指すなら関西ビューティプロ専門学校

関西ビューティプロ専門学校では、トータルビューティ学科3年制への入学で美容師免許を取得することができます。美容師としての基本的な技術・知識を学ぶことはもちろん、美に対する感性を多方面から磨くことが可能なため、一流の美容師を目指すことができます。美容業界に興味関心がある方はぜひ関西ビューティプロ専門学校へお越しください。